本人確認義務とフリマ系アプリ

こちらの記事で、フリマ系アプリを使っている方は古物商にあたる可能性があると注意喚起をしてきました。

本稿では、許可を受けた後、フリマ系アプリを使って仕入れ行為をするのは違法になり得ること、その上でうまくフリマ系アプリを活用する方法について解説しています。

ちょっと待って!フリマ系アプリでの仕入れ行為

一旦許可を得れば、何をしても良いということはなく、その後の運用も法令に従って適切に行わなければ、許可の剥奪はおろか、懲役が科せられる可能性もあります。


許可を受けた人が守るべき義務のひとつに、「本人確認義務」というものがあります。


フリマ系アプリを使った仕入れ行為は、この「本人確認義務」について細心の注意を払わなければなりません。

そもそも…

フリマサイトの多くは利用規約にて転売目的での購入を禁止している傾向にあります。

事前によく確認しましょう。

本人確認義務って?

本人確認とは、その物を売った人が誰か、特定できるようにしておくための行為です。

下記投稿の「おわりに」で少し触れたとおり、古物営業法の本旨は盗品やコピー品の流通を防ぐことにあります。

誤ってそういったものを仕入れてしまわないため、仮に仕入れてしまった場合であっても出所がすぐに掴めるようにするため、流通させた人物をすぐ特定できるようにしておく必要があります。

どうやって本人確認すればいいの?

警視庁は、本人確認の方法を以下のように発表しています。

警視庁ホームページより引用


インターネット利用やFAX、電話による受付など、取引相手と対面しないで古物の買い受け等を行う(非対面取引)場合、相手が申し立てた住所、氏名等が真正なものであるか、「なりすまし」ではないか、を確認する必要があり、そのための措置が 古物営業法第15条第1項第3号、古物営業法規則第15条第3項第1号から第9号、第11号から第13号 で規定されています。

またこれを怠ると違反となり、処罰されることがありますし、盗品の処分先として利用された場合は、皆さん自身も損害を被ることがあります。

【罰則】 法第33条第1号、第36条 6月以下の懲役又は30万円以下の罰金・併科

  • 免許証等のコピーを送ってもらうだけでは違反です。
  • 1万円未満であっても、18歳未満からの買取りでないことを確認する必要があります。
  • 法人相手の取引であっても、法人の取引担当者の住所、氏名、年齢、職業を確認しなければなりません。
  • オークションサイトやフリマサイト等において1万円以上の古物(バイク、ゲームソフト、映画や音楽を記録したCD・DVD等、書籍に関しては1万円未満でも対象となります。)を買い受ける場合も、その都度、下記いずれかの方法で相手方の身分確認をする必要があります。
    警視庁 - 非対面取引における確認の方法

この記述以下に具体的な方法が明示されていますが、正直、利便性は度外視です。

はっきり言って、フリマ系アプリで仕入れ行為はしてくれるな。と言っているに等しいレベルです。

そして引用文の赤字部分が全てなのですが、フリマ系アプリユーザーが本人確認義務を逃れる術は用意されていません。

無理に悪質な運用を繰り返せば、これまた引用文にあるとおり、逮捕や懲役も免れられません。

フリマサイトを仕入れ先にするのは実質不可能

下記に比較的やさしいと感じた条文を引用しました。

条文を読んで頂く前に結論からお話ししますが、フリマサイトを仕入れ先として利用することは実質不可能です。

仮に、システムを悪用して個別に取引をしようとすれば、利用料逃れと判断され、フリマサイトの利用規約違反にあたる可能性がとても高いです。

古物営業法施行規則第15条第3項第3号

相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受け、並びにその者に対して金品を内容とする本人限定受取郵便物等を送付する方法により当該古物の代金を支払うことを約すること。

古物営業法施行規則第15条第3項第6号

相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともにその住民票の写し等の送付を受け、並びに当該住民票の写し等に記載されたその者の氏名を名義人の氏名とする預貯金口座への振込み又は振替の方法により当該古物の代金を支払うことを約すること。

古物営業法施行規則第15条第3項第7号

相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともにその身分証明書等の写し(明瞭に表示されたものに限る。)の送付を受け、当該身分証明書等の写しに記載されたその者の住所に宛てて配達記録郵便物等で転送をしない取扱いをされるものを送付し、かつ、その到達を確かめ、並びに当該身分証明書等の写しに記載されたその者の氏名を名義人の氏名とする預貯金口座への振込み又は振替の方法により当該古物の代金を支払うことを約すること(当該古物に係る法第十六条の帳簿等又は電磁的方法による記録とともに当該身分証明書等の写しを保存する場合に限る。)。

古物営業法施行規則第15条第3項第8号

相手方からその住所、氏名、職業及び年齢の申出を受けるとともに、当該古物商が提供するソフトウェアを使用して、本人確認用画像情報(当該相手方に当該ソフトウェアを使用して撮影をさせた当該相手方の容貌及び身分証明書等(当該相手方の写真が貼り付けられたものに限る。以下この号及び次号において「写真付き身分証明書等」という。)の画像情報であって、当該写真付き身分証明書等に係る画像情報が、当該写真付き身分証明書等に記載された住所、氏名及び年齢又は生年月日、当該写真付き身分証明書等に貼り付けられた写真並びに当該写真付き身分証明書等の厚みその他の特徴を確認することができるものをいう。)の送信を受けること(当該古物に係る法第十六条の帳簿等又は電磁的方法による記録とともに当該本人確認用画像情報(当該相手方の容貌の画像情報を除く。)を保存する場合に限る。)。

じゃあフリマ系アプリは古物商として、どうやって活用どうすればいいの?

ズバリ、販売スペースとして活用しましょう。

対面取引、または独自のインターネットサイトなどを通じて適切に買い受けたものを販売するために使用する分には何ら問題ありません。

古物営業法は、買い受けにはとても厳しい法律とも言えますが、一部を除いて売却する分についてはそれほど規制も厳しくありません。

一部の商品とは
以下の商品は売却時にも帳簿につける必要があります。

  1. 美術品類
  2. 時計・宝飾品類
  3. 自動車(その部分品を含む。)
  4. 自動二輪車及び原動機付自転車(これらの1万円以上の部分品を含む。)

おわりに

古物商の許可があったとしても、自由に何をしてもいい訳ではないということがご理解頂けたのではないでしょうか?

ご自身を守りながら、適切に利益を勝ち取っていきましょう。

厳しい現実を叩きつけるような記事になってしまいましたが、基を辿れば「販売業者」にあたらなければ、古物営業法の規制を受けることもありません。

以下の記事から、ご自身が「販売業者」に該当するかどうかご確認頂けます。

弊所では、古物商許可に関するご相談を随時承っておりますので、下記の専用フォームまたはお電話にてお気軽にお問い合わせくださいませ。

 


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